イラクは戦争状態−−自衛隊撤退を
イラクで拘束されていた5人の日本人が無事帰国しました。「自己責任」論などは論外として、事件が終わった今、改めて自衛隊撤退について、日本が国際的にどのような役割を果たすべきかについて、冷静に議論を行うべきです。
すでにスペインがイラク撤退を始め、ホンジュラスなど中米各国も次々に撤退を決めています。その大きな理由は、イラクの情勢が「戦後復興」というような状況ではなく、戦闘状態にあることです。
イラクのファルージャでは連合国と武装勢力の戦闘が伝えられますが、実際には非武装の市民を米軍が狙い撃ちし、虐殺している状態です。
「ファルージャの目撃者より」
http://www.onweb.to/palestine/siryo/jo-fallujah.html
などにくわしく紹介されています。
スペインは昨年開戦前からアメリカに協力する政府の方針に反対が8〜9割と圧倒的だったにもかかわらず、アスナール前首相はアメリカのイラク政策を一貫して支持してきました。ところが先日の総選挙で「イラク撤兵」をかかげる社会労働党が勝利。「有志連合」の大きな一角が崩れました。スペインは今後2カ月程度で撤退を終えるとのことです。
アメリカ国内でも民主党のケネディ上院議員が「イラクはブッシュのベトナムだ」と批判するなど、ブッシュ大統領の対イラク政策支持率は40%に下がっています。
ところが日本では、小泉内閣があくまでもアメリカへの協力に固執し、泥沼に入り込んでいくかのようです。
イラク特措法は、安全な地域で非軍事的な活動を行うことが前提だったはずです。現在のような事実上の戦争状態の場合には、特措法は自衛隊の一時避難、撤退を定めています。「軍隊を運用する場面では法治国家の原則がとりわけ貫徹されなくてはならない」(前田哲男・東京国際大教授)のです。自民党内部でも一部に撤退論が出てきており、加藤紘一氏は派遣部隊の交代時期である3カ月をめどに撤退を含めて検討するという考え方を示しています。
今や、真剣に自衛隊撤退に転換すべきときにきたのではないでしょうか。
年金改革と介護保険見直し
国会では年金制度改革が審議の焦点になっています。政府案と民主党案のそれぞれの主張は以下のようです。
[政府の年金改正案]
・厚生年金の保険料率を今年10月から0.354%ずつ引上 げて2017年度以降18.3%にする。
・国民年金の保険料は来年4月から280円ずつ引上げて 同じく16900円に固定。
・国庫負担を2分の1に引上げるとともに、最終的な 保険料を固定して給付を自動調整する制度に改正。
民主党案は厚生年金保険料を現状の13.85%にすえおくものの、消費税3%分を年金財源にあてるとしており、消費税負担が増えることになります。
また、介護保険は今年中に改正案がまとまる予定ですが、すでに厚生労働省は「要支援」認定の人に対する介護ベッド・車椅子の貸し出しを保険適用しない方針を打ち出しています。介護が必要だけれども軽度の障害の方たちへの切り捨て政策につながることが懸念されます。
ゆり発 ヤスクニ
4月初め、福岡地裁で小泉首相の靖国神社参拝は違憲とする判決が出ました。これまで数多くの靖国訴訟が起こされてきましたが、その大多数が憲法判断を避ける、いわゆる「門前払い」に終わっていました。首相の靖国参拝を明確に違憲とした判決は初めてで画期的なものです。
今回の判決では小泉首相の参拝を「公的な行為」として認定し、「憲法で禁止されている宗教的活動に当たる」としました。
小泉首相はこの違憲判決にもかかわらず参拝は続けると言っています。首相自ら憲法に違反するようでは、国の法律は守られるはずもありません。
首相側は裁判では「靖国神社に参拝する信教の自由を制限しようとする違法な提訴」などと主張していたそうですが、国民の信教の自由を守るべきご自分の立場をもう一度考え直してほしいものです。