わくわくレポート 170号 2015年6月
区民自治に基づいて、計画変更を
児童館、科学館の廃止、
「あんさんぶる荻窪」について区議会で質問しました
5月28日から、改選後初の杉並区議会定例会が始まりました。松尾ゆりは29日、一般質問を行いました。
区民の反対の声にも関わらず、児童館の全廃、科学館の廃止、あんさんぶる荻窪の財産交換などの方針は変わりません。区は姿勢を転換し、住民自治と情報公開を尊重するよう要求しました。
(以下質問より抜粋)
科学館について
- 科学館廃止の計画は、広報にも掲載されず、近隣も含めて多くの区民が知らないまま。
- 今年度からは科学館が実質閉鎖され、学校への「出前授業」などに変更された。しかし、これまでと比べ、回数は大幅に削減され、質も低下している。
- 昨年度までは小中学校すべての学年が科学館への移動教室を利用できたが、今年度からは、小1、小2がはずされ、授業内容についても、これまでは学校側が選ぶことができたが、今年は選べない。多くの学校が移動教室の際に鑑賞していたプラネタリウムは「移動プラネタリウム」に替わり、小さなバルーンの中に入って鑑賞。本当のプラネタリウムとは全く別物。小学生が楽しみにしていた夏休みなどの科学教室も中止された。
- 科学館の廃止は全国的にも注目されており、日本天文学会、日本地質学会など5つの学会が存続を求める要望書を出している。これらの専門家の力も借りて、科学館の存廃も含め、区民参加で議論すべき。
「あんさんぶる荻窪」の財産交換について
- 荻窪税務署との財産交換は、そもそも、設置されて10年という新しい施設、しかも駅前の一等地をむざむざ手放すという大変スジの悪い話。
- しかも、あんさんぶる荻窪のある荻窪南口地域の町会をはじめ地域住民に十分な情報提供、説明が行われておらず合意形成がなされていない。
※一般質問の様子は杉並区議会ホームページの動画≫で見ることができます。
また、松尾ゆりのホームページにも質問と答弁を文章で掲載しています。
「あんさんぶる荻窪廃止の説明がない」
天沼新庁舎説明会で意見相次ぐ
5月22日に開催された(仮称)天沼3丁目複合施設の説明会では、「施設建設の前提である『あんさんぶる荻窪』と荻窪税務署等の交換について、地元説明会が行われず、納得できない」との意見が相次ぎました。
「あんさんぶる荻窪」がある荻窪南口では、町会などの要望にもかかわらず、これまで一度も説明会が開かれず、町会の会合で田中区長に直接「あんさんぶる荻窪の児童館が廃止されることには賛成できない。財産交換は考え直してほしい」と発言した町会長さんは「もう決まったことだから」と拒絶されたそうです。
「本当にがっかりした。子どもたちのためにならないと思って、一生懸命お話ししたつもりだ。田中区長には、もうちょっと考えていただけないだろうか」と、説明会でも発言されていました。
区側は、この日、発言を妨害したり、説明会自体を時間前に終了してしまうなど、意見を聞く気があるとは到底思われない対応に終始しました。
安保法制「憲法違反」の声たかまる
安全保障法制が国会で審議されています。憲法調査会では与党側参考人も含め、3人の憲法学者が「憲法違反」と断じ、反対の世論が高まっています。
安倍政権は国会へ法案を提出する以前に、早々と日米間で集団的自衛権行使を前提とした「ガイドライン」の見直しを行い、安倍首相の米議会演説で「この法案を夏までに成立させる」と宣言しました。
日米ガイドラインではすでに、軍事協力の範囲を日本周辺に限らないこと、日本が攻撃されなくても武力行使を可能とすることなどが合意され、しかも、平時からアメリカと共同で軍事計画を定めるとされています。
安倍政権の政策は、「戦争できる国」というより、米軍事戦略に組み込まれ、軍事協力を積極的に行って、日本を却って危険に晒す、「国益」に反する政策、対米従属をいっそう深める政策といえます。