松尾ゆり
わくわくの日々

道路設計図も秘密?

●2013-12-12

 昨日は外環の2(地下に計画されている外環道の地上部にも道路を作る計画)の話し合いの会を傍聴しました。

★ちなみに、現在、国交省は大深度地下工事の事業認可に向けて、意見募集を行っています。19日までなので、急ぎます。

[東京外かく環状道路(関越~東名)]に関する「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法に基づく使用認可申請書」に対する意見書の提出募集

http://gaikan.net/katsudo/ikensho.html


さて、話し合いの会。

 大泉1km区間の認可をめぐる質問に同じ回答を2時間繰り返す無能な(ある意味役所的には有能?)担当者にも呆れますが、もっと呆れるのは計画図面を見せないこと。秘密保護法が成立しましたが、これも、今後は特定秘密になるのか?(軍用に使う道路だから、とかいって)が冗談にならない。

 外環の2がそもそも必要かの話し合いが継続している最中に練馬区内の1km部分だけがぬけがけで事業認可を受けたのは昨年のことでした。

http://d.hatena.ne.jp/waku2/20110310

 それから1年以上たつのに、いまだにこの問題について納得が得られる答弁がなく、議論は延々と続いています。しかもその議論の根拠になる正確な図面は出されず、「概念図」という不正確な図が示されたのみです。

 そこで、住民側委員のおひとりが、都庁で情報開示請求をして、やっと事業認可図面を入手しました。こちらは正確な設計図であり、道路構造も全く違います。これを持参し、掲示しようとしたところ「あなたが開示請求したときに、このような使用目的を申請していないので掲示はやめてください」といわれました。

 他の住民委員からも、傍聴者からも掲示すべきとの大きな声が上がったのですが、都側は、はずずまでしつこく言い続けました。

 しかし、この図面はもう事業認可されたものですから、何も秘密ではないはず。しかも、すでに、これに基づく用地買収もはじまっており、場合によっては強制収用も可能という図面なので、自分の家はどうなのか、と心配な地域住民に見せる義務がむしろあるともいえるのに、それをあえて「出すな」というわけです。

 官僚というものが、いかに国民から情報を隠すかということを如実に示したものでしょう。今でもこの状態で、秘密保護法が施行されたら、どれほどの情報が闇に葬られるかはかりしれません。

 だいたい、道路について話し合っているというのに、設計図もなしに話し合うという法があるでしょうか。何か見られてまずいことでもあるのか? たしかに、この図を見た別の委員からは「これは自動車の迷路だね。こんなところを運転したら絶対事故になるよ」という意見も出ました。反対意見が出そうな設計だから隠したい?

 さらに住民委員からは「道路ができても非公開なのか!!」と皮肉る声もあがりました。

 さらに都側は、発言のさい、住民の方が手作りした別の図面を「わかりやすいので」と流用する始末…。どれだけ仕事を怠けているんだか。