松尾ゆり
わくわくの日々

文教委員会
杉一小の高層化など

●2015-09-26

2015年9月24日の区議会文教委員会での質疑応答です。まず最初に。杉一小改築について。区主催の検討懇談会では「高層化」は禁句なのか、説明に出てきませんが、そのへんの数字を質しました。9~10階建てになることは間違いないと思われます。(以下要旨)

<改築検討懇談会と住民参画の後退>

(松尾)
学校改築の懇談会と協議会(以前の名称)はどう違うのか。

(教育委員会事務局次長)
2年ほどまえに、地方自治法上の付属機関とそれ以外の懇談会などをあらためて整理する動きの中で、諮問や調査研究などを行うものは審議会などの付属機関。それ以外はテーマにそって意見をいただく、その意見を参考にするものと、大きく2つにわけた。その中で、従来協議会といっていたものを懇談会に変えて現在もやっている。

(松尾)
諮問機関と、ご意見を聞く懇談会では違いがある。元来協議会として住民も含めて基本計画案などを検討するという役目であったものが、現在は懇談会というかたちで、単にご意見をうかがう場となっているのは、住民参画という観点からは後退しているのではないか。

<複合化ありきでよいのか>

(松尾)
杉一小の建て替えは、初めから3つの施設(杉一小、阿佐ヶ谷地域区民センター、産業商工会館)の複合ありきで話が進められている。地域では、複合施設になると思っている人は少ない。あの話はまだあったの?という人も多い。複合施設は困るという人が圧倒的に多い。ある保護者の方にいわせると「保護者は皆反対ですよ。だって大人の人が入ってくるんでしょ」。

 懇談会の中でも少数ではあるが、この点についてもういちど慎重に議論したほうがいいという意見もあった。教育施設のままでいったほうがいいという方もあったし、学識経験者の先生からも「最初から複合ありきではなく、最初は学校の将来像をじっくり話し合うことが必要ではないか。複合化せずに単独で建て替えるという可能性から、逆にほかにも複合すべき施設があるかというところまで含めて考えたらどうか」というような発言もあった。しかし、第2回懇談会で出された「第1回懇談会の主な意見」にはこの2つが掲載されていないのはどういうわけか。

(学校整備担当部長)
杉一の複合化は、これまでさんざん施設再編の中で議論してきた。あくまでも学校を中心に考えて、いま議論をしている最中。一部の議論の中で出された意見をいかにも全体の意見のように言うことは理解できない。学識の方もそういう意味で言ったのではないという理解。それを報告にいちいち取り上げていくかどうかは疑問。

(松尾)
少数であるが、そういう意見があったということを言っているので、懇談会の中で多数であったというような言い方はしていない。しかし、地域にいくと、そういう方が多い。複合にするの、本当なの、という人が多い。そのことは指摘する。 主な意見がたくさんある中で、複合化するかどうかから考えるべきという意見があえて掲載されていないと受け取れる。

<高層化はどうなるのか>

(松尾)
高層化ということが地域にとっては注目ポイント。ところが、懇談会2回のなかでは、高層化について説明が全くない。いまは3階建てだが、9階とか10階になるんじゃないかという心配も地域の中にあるので、どうなるのかということを、あらかじめ示して議論をしたほうが内容的にも充実するし、あとあともめないのではないか。そこでお聞きするが、統合することになっている3つの施設の総床面積をうかがう。その現状の面積で統合したときに何階だてになるか。

(学校整備担当部長)
用途地域としては10階11階も建てられる。総面積も18000平方メートルぐらい使える。しかし、あくまでも、区長部局の施設をどういう面積で、どういう施設をつくっていくか、学校も、どういう目的でどういう施設をつくっていくかということを積み重ねて面積が出て、配置がきまる。 最初から高層化ありきでものごとを進めることは慎重でありたい。区としては、これから丁寧に施設のありかた、コンセプトを議論して、積み上げて面積を出していく考え。

(学校整備課長)
杉一小の敷地5599平方メートル、延べ床面積3700平方メートルくらい、阿佐ヶ谷地域区民センター敷地1878平方メートル、延べ床面積3520平方メートル、うち区民センター部分は3180平方メートル。産業商工会館敷地919平方メートル、延べ床面積1600平方メートル。

(松尾)
考え方として、積み上げて結論が出るという考え方はわかる。しかし、3つの施設を一緒にすることは決めているわけで、今の杉一の校舎の大きさでは絶対入らないよね、というのは誰が見てもわかる。そのうえ、校庭を広くとりたいということで、プールや体育館を上に乗せるという案も出てきている。例えば今の校舎より倍くらい大きくなるとかいうようなイメージがないと、地域の方々もどう考えていいかわからない。

 例えば今の倍になるなら、もう少し複合施設を削ってほしいとか、そういう話もありうるのではないか。議論の進め方として、一定程度数値的なものを示したうえでやったほうが、地域にとっては親切で、実のある議論ができるのではないか。  いったん新聞に10階建てと出たことで、10階建てと思っている人もあるし、うわさや誤解を除去するためにも、説明できるデータはできるだけ説明したうえで、話し合いをしてほしい。

 数字を示していただいたが、私が試算したところ、2つの施設でだいたい杉一の4フロア分くらいになると理解する。そこにプール、体育館をのせることで、1フロア分くらいの面積になる。単純に考えてそうすると7階、8階にならざるをえないのではないか。(※参照)

(学校整備担当部長)
予定では次回の懇談会か2回先くらいには、各施設の面積、積み上げでどういう部屋が必要かということをお示しする予定。階数については、それが出しだい示せる。

(松尾)
次の懇談会か次の次?

(学校整備担当部長)
次回に諸室の機能など、その次に面積を出す。

(※)現在の3階建ての杉一小は1フロアの床面積が約1200平方メートル余。阿佐ヶ谷区民センター+産業商工会館=約5200平方メートルでおよそ4階分。プール・体育館も校舎内に収納すると、1階分。計8階。さらに、プール、体育館、計画中のホールは2フロア吹き抜けになるので、吹き抜け部分は1階分以上。計9または10階建てとなる。

<複合化して「スリム化」?>

(松尾)
 複合施設の内容を「スリム化」する、と懇談会の資料に出ている。会議室の数が減ってしまうのかと思われるが、阿佐ヶ谷地域センターは稼働率が8割近い。平日午前中など除くと100%に近く、予約するのが難しい施設。産業館もあわせて、地域の方がいろんな会合に使っている。むしろ会議室数はふやすべきところではないか。また、福祉関係の施設、デイサービスなどと複合施設にすることは考えていないのか。

(学校整備課長)
3つの施設を1つにするので、スリム化できるところはある。学校と区民施設の複合化で新たな相乗効果が出てくる。学校側と区民施設で相互利用することも考えられる。阿佐ヶ谷地域区民センターと産業会館の稼働率を考えたときに、ていねいに計画づくりをして必要な諸室を設けていく。福祉施設関連では、ふれあいの家など入っている学校もあるが、今回の計画では考えていない。

(松尾)
 仮設校舎について、けやき公園、けやきプールという話が出ているが、実際に使うことを考えているか。

(学校整備担当部長)
 阿佐ヶ谷駅周辺は土地がない。区の施設の活用のひとつとして、けやき公園も検討している。

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