松尾ゆり
わくわくの日々

決算委員会
あんさんぶる荻窪財産交換、非常勤職員、
区民センター民間委託

●2015-10-06

 決算特別委員会2回目の質問は、あんさんぶる荻窪の続きと、非常勤職員、民間委託についてです。杉並区は常勤職員の削減を一生懸命やってきて、いま3500人くらいまで減らしました。一方。非常勤がすごく増えている。民間委託で働く人もすごく増えている。残念ながら時間がないので、あまりつっこめなかったのですが。
 ちなみに、現在、区職員は3500人、再任用・再雇用(区を退職した人)360人、若年嘱託員(退職者ではない嘱託)860人、パート1170人、そして民間委託で働く人がほぼ3000人です。約1万人の人が杉並区で働いていますが、そのうち常勤職員は38%くらいになってしまいました。
 人件費をずいぶん節約できたでしょう、と思うかもしれませんが、人件費の削減は5年間で約12億円、いっぽう委託料が47億円増えています(10年間では人件費28億円減、委託料103億円増)。かえってお金がかかる体質になってしまいました。

<以下質問・答弁の要旨>

【あんさんぶる荻窪について】

(松尾)
 あんさんぶる荻窪財産交換について引き続き質問する。他の委員の質疑を受けて。昨日「2つの税務署の統合はない」「余ったスペースは区民の利便性向上のために使う」という答弁があった。てっきり、区民施設かと思ったが、さっきの話だと「区民の利便性向上」とはあくまで税のワンストップのことか。

(施設再編整備担当課長)
 具体的に何を入れるかはこれから広さも含めて検討していかなければいけない。税務署の建物ということになるので、税務に関連するものが入るのもひとつのありかた。

(松尾)
 都税とか、2つの税務署をいっしょにするとか、区税の一部などもあるのか。

(施設再編整備担当課長)
 現段階において、2つの税務署がひとつになることはない。ただ、税の関係の相談を設けるということもできるのではないか。

(松尾)
 関連して、現在の荻窪税務署の延べ床面積、あんさんぶるの延べ床面積はいくらか?

(施設再編整備担当課長)
 荻窪税務署は約2060平方メートル、あんさんぶるは地下を除いて4600平方メートル。

(松尾)
 かなり面積は余る。多少税務署が拡充されても、1フロアは余裕で余ると確認する。昨日も言ったように荻窪北児童館の存続を再度求める。

(施設再編整備担当課長)
 今の税務署の面積は狭いので広げなければいけない。また、建物の構造上使いにくいこともあるので、そこを含めた検討結果、1フロア残ることは難しいときいている。

(松尾)
 次に、昨日、政策経営部長の答弁で7月17日説明会での発言は「意思決定プロセスは関知していないという趣旨だった」とあったが、当日の発言は「プロセスというか、どういう形で各町会長さまが判をおしたかは私たちが関知するところではない」というもので、判を押した手続きを含めたものだった。この間、答弁が一貫せず、食い違ってきていることを指摘する。

 もう1点、昨日の私への答弁で「区は要望書を証文とは思ってない」との趣旨の答弁があった。しかし、このかん、説明会、懇談会の席でも、あんさんぶる交換反対、荻窪北児童館の廃止反対の意見に対して、「7町会長からの要望書により」桃二の早期建て替えが実現したとたびたび説明してきた。「証文」ではないかもしれないが、「タテ」に取ってきた。2つの町会が要望を取り下げたこと、また他の町会からも疑問の声が上がっていることを指摘する。

 次に実務的な話。近く、天沼地域の新しい複合施設の説明会があるが、これが終われば建築確認のための手続きに入るのか?

(施設整備担当課長)
 建築確認というか、計画通知というが、これが終われば建てるための法的な手続きに入る。

(松尾)
 今後の流れを説明してください。

(施設整備担当課長)
 住民説明会、そのあと、まず建築基準法における用途の許可をとる必要がある。許可をとったあとに計画通知を行い、建築が可能になる。

(松尾)
 手続き開始は説明会直後ということか。

(施設整備担当課長)
 そうです。

(松尾)
 財産交換の議決は来春の1定とうかがっている。この議決をしていないのに建築へむけた手続きを開始するべきではないと思うが。

(施設再編整備担当課長)
 財産交換の審議にあたっては、不動産鑑定評価の結果、また、天沼3丁目施設の中身などを示して審議いただきたいと進めているところ。

(松尾)
 手続きを10月にも始めてしまうのは、ちょっと早計ではないか。

(施設再編整備担当課長)
 建設工事が来年度予定しているということもあるので、その前に審議をしていただきたいということ。

【非常勤職員について】

(松尾)
 次に、非常勤職員について。資料を見て非常勤、特に若年嘱託員が急速に増えていることにびっくりした。まず、平成22年からの5年間で、常勤職員が何名減っているか、嘱託職員が何名増えているか?

(定数組織担当課長)
 常勤職員は193人減。若年嘱託員は274名増。

(松尾)
 なぜこのように嘱託員が増えたか、経緯や理由は。

(定数組織担当課長)
 まず行政需要の増。それについて再任用で賄えない部分を嘱託員にお願いしている。特に増えているのは福祉分野の行政需要、保育園や学童への対応。

(松尾)
 そのほかにも事務補助という人が非常に多い。嘱託員の待遇についてうかがうが、更新は何年までか?

(職員課長)
 任期1年で5回更新できる。

(松尾)
 6年めの賃金は。年収にしてどのくらい。

(職員課長)
 6年目で300万円くらい。

(松尾)
 なかなか厳しい金額。一時金はありますか。

(職員課長)
 嘱託員の報酬の算定根拠として、新規採用で3類高卒程度の初任給、それに地域手当、期末手当相当分を加えて12分の1、それと勤務日数で算定している。

(松尾)
 初任給だとそれでもいいが、何年か勤続した結果、昇給がどうなのか。一時金相応額を月々の賃金に上乗せして支給することも含めて、常勤との均等待遇にちかづけるよう求める。

(職員課長)
 職員が給料が上がらないときも、現状維持をはかってきた。この4月については、職員のベースアップにあわせて昇給も行っている。処遇改善をはかっていきたい。

(松尾)
 職員の残業が多いという話も、先ほどから出ていて、人手が必要なのだから、職員数をこれ以上減らさず、退職者は常勤で補充すべきと考える。

(職員課長)
 業務量にみあった職員配置に努めていきたい。

(松尾)
 次に、パート職員の待遇について、1点だけ要望を述べる。パート職員の交通費について、昨年度より増額されたそうだが、自転車通勤の方はどうか。

(職員課長)
パートのいわゆる「交通用具」使用者については、現時点では手当がない。

(松尾)
 嘱託員には手当が支給されているのでは。

(職員課長)
 そのとおり。

(松尾)
 どちらも非常勤という立場でできれば同等の手当を保障していただきたい。

【地域区民センターの民間委託について】

(松尾)
 次に、区民センターの民間委託についてうかがう。各区民センターの受付等職員の賃金はもともと一律だったと思うが。

(地域課長)
 それぞれの事業者によって若干相違がある。

(松尾)
 もともとは直営のパートだったのでその時代は均一だった。ところが今、格差が出てきている。今月から、最低賃金が引き上げられたが、その結果どうなっているか。

(地域課長)
 第一四半期の報告しか届いていないので、それ以降のことはわからない。

(松尾)
 本来、昼と夜の時給で夜のほうが高いというやりかたをどこもとってきたが、だんだん最賃が上がって昼が上がっていくなかで、夜に(据え置かれているので)追いついてしまっているという現状がある。こういったことは望ましくないので、区のほうでも民間事業者と話し合って改善していくよう求める。また、委託料についても検証していくべきと考える。

(地域課長)
 現状を確認しながら、検討を進めていく。

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