松尾ゆり
わくわくの日々

あんさんぶる荻窪財産交換の問題点がぞろぞろ
(総務財政委員会の発言)

●2016-03-03

2月24日、区議会総務財政委員会で、あんさんぶる荻窪と荻窪税務署の財産交換の議案が審議されました。私は委員ではありませんが、委員外議員として通告し発言しました。当日は、この議案だけでも2時過ぎから夜8時半くらいまで審議が続きました。委員の皆さんの大変熱心かつ中身の濃い質疑がすべて終わったあと、私と堀部議員が順次委員外議員として質疑を行いました。その後、佐々木委員から継続審議の動議が出ましたが、賛成少数で否決、佐々木委員と田中委員が退席したのち、意見開陳と採決が行われ、賛成多数で議案が可決されました。なお3月16日の本会議でこの議案の議決が行われる予定です。(以下、委員外議員としての松尾ゆりの発言)

(松尾)それでは発言させていただきます。発言の機会をいただきありがとうございます。私から何点か、いまお話を聞いていまして、長時間にわたって、疑問に思った点、改めて質問させていただきます。

<発端は特養ではなかった。ならばもう少し考えよう>

 まず、本会議でも質問させていただきましたが、平成22年に区長が国のほうに文書を出して要望したことが発端であったということを、大変驚きをもって受け止めました。これは、地元の皆さんも含めて、今までは特養のためにあんさんぶるを交換しなければならない、そういうふうに思って、お年寄りか子どもかという二者択一には答えられないと、みなさん、悩んでおられたわけですけれども、実は発端はそうではなかったということを改めて知るところとなり、大変驚き、また、それならばもう少し考えようがあるのではないかというふうにみなさん思っておられると思います。

<22年の要望書と交換は「別の話」??>

 先ほど来お話を聞いておりますと、あのときの話と今度の話は、交換はまた別の話だ、みたいなお話も出てくるわけですけれども、私も国のほうに問い合わせをいたしまして、国は、このかん、22年に区長のほうからお話があって以来、25年9月にあんさんぶるが提示されるまで、荻窪税務署をどうしたらいいかということで、ずっと待っていたんだというふうにおっしゃって、これは別の話というふうにはは到底受け止められないとおっしゃっていました。その点についてまずうかがいます。

<税務署の建て替えを「休止させることが急務だった」>

(松沢企画課長)これまでもご答弁させていただいたところですが、まず、区としては、大規模用地の確保、この問題が非常に課題であると、そういう認識をもっておりました。22年のときにおきましては、国が概算要求にのせるといった時期をとらえまして、これはまず一時休止させることが急務である、そういった判断のもと、要望を提出させていただいたところでございます。

<区長が公文書で書いたのにほったらかし>

(松尾)その件も、さっきから話題になっているので繰り返しませんけれども、国のほうに、26年供用開始であるとか、無料で使えるようにするとか、そういったご提案をされていたのが、根拠がなかったとかですね、そういうことで、そういうことなんですよ、ってわりと開き直りみたいにおっしゃっているんですけど、そんなことでいいのかな、と。区長が責任もって公文書でお書きになったことを、できませんでした、代わりに、といって、そのまんまほったらかしみたいになっている。そういう状況でいいのかなと大変疑問をもちました。

<住民不在。説明会が行われていない>

 かりに、国が、そうはいっても杉並区ががんばっているから待ってあげよう、といってくれたとしても、住民はそうはいかない。いま、質疑を、私、この何時間か伺っておりまして、大変、住民不在のなかでされていると思いました。きょうも住民の方がたくさんいらしています。いままであんさんぶるについての説明会がきちんと行われていません。桃二小で説明会が昨夏ありましたけれども、これは建て替えについての説明会で、町会のほうから、あんさんぶるについての説明会をしてほしいという要望がありましたが、それはてきない、やらないというご回答がきたとお伺いしております。

 あらためて、このあんさんぶるの財産交換について住民説明会を行うべきと申し上げたいと思います。そのうえで、住民の意見もきいて、柔軟にこの計画を考え直していただきたいと考えますが、いかがか、お考えを伺います。

(吉田施設再編担当部長)説明会につきましては、これまでも十分に説明を繰り返し行ってきたと思っております。また、昨年7月の桃井第二小学校での改築の説明にあわせて、財産交換についても、資料をお示ししながら、説明を加えてきたところでございます。説明会をということでございますが、先ほどの答弁の繰り返しになりますが、今後の再編整備計画の見直しの中で十分に、必要な説明というのは、この施設も含めてでございますが、行っていきたいと思ってございます。また、この計画を見直して白紙撤回をということのご指摘でございますが、いま、我々、区の特養整備というのは非常に喫緊の課題でございますので、確実に200床以上の特養ホームが確保できるというところでは、この計画をこのまますすめていきたいというふうに考えております。

(松尾)すみません。私、白紙撤回とは言っていないんですね。計画を見直したらどうですかって言っているんです。それで、説明会についてですけれども、さきほどから吉田部長が十分に説明してきたと何度も繰り返しておっしゃっていますけれども、住民のほうはそういうふうには受け取っていないんですよ。地元のかたが、これだけあんさんぶるの問題に懸念を示しておられるなか、説明会を開く必要はない、今後の問題にあわせて、そのなかで説明をしていくというのは、大変に不誠実な態度ではないかなあというふうにおもいます。

<荻北児童館の説明会を求める>

 あわせて、児童館についての説明会のことも、さきほど質疑がありました。児童館の再編に関して、いま4館の児童館の再編が計画にあがっていると思います。そのうち、3館についてはかなり早い段階で、計画策定以前に、きちんと担当の課長さんが館に出向いて、地域の方に説明をされています。しかし、荻北児童館だけは、この再編の説明を受けていないわけです。先ほどお知らせ等でお配りしているというふうに課長の答弁がありましたけれども、しかし、きちんとした説明会を開き、そこで疑問を、保護者の方、地域の方がぶつけるといったような場は一度も設けられていないわけです。この件について、早急に説明会を求めますがいかがでしょうか。

(伊藤児童青少年課長)荻窪北児童館の機能移転に関しましては、今回の、こうした財産交換の議案をふまえて、今後スケジュール、またレイアウト等も、今回、桃二小のレイアウト等もかたまってまいりましたので、そういったことをふまえて説明会等は行っていく予定でございます。

(松尾)早急にやっていただきたいということで、やってくださるようなお話だと思います。

<ゆうキッズ、保健所の体育室はどれくらい使えるか>

 それからあわせて、ゆうキッズのことでちょっとお聞きしたいんですけれども、保健所の体育室を使って活用していくというお話がさっきありましたけれども、これは1年間にかぎってのことでしょうか。その後も体育室は使えると考えてよろしいんでしょうか。

(伊藤児童青少年課長)まず、30年度に関しては、全面的に活用してというふうに考えてございます。31年度以降に関しましては、保健所としてのプログラム等もございますけれども、この部分はプログラム等調整しながらで、きちんと実施できるように図ってまいりたいと考えております。

<児童館なら毎日使えるのに>

(松尾)そうしますと、いろんなプログラムのあいまというか、調整をしながらということですが、いまの児童館はですね、遊戯室を小学生とシェアしながらですけれども、小学生がいない時間帯に関しては乳幼児の方が思い切り遊べるような状態であると。小学生がくるとちょっとひっこまなければいけないので、そこはちょっとつらいんですけれども、そういった形で毎日使えているわけです。保健所がそういった形で使えるのかどうかは、大変心もとないように思います。

<22年文書の廃棄、これから気をつけますではすまない>

 さて、最初に述べました22年の文書の件に戻りますけれども、この件について、先ほどから、公文書の管理としていかがだったのかというようなご質問があり、不適切な部分もあったのではないかというような、今後は気を付けますというご答弁もありました。しかし、私は、そんな話ですむことではないと。このあんさんぶるの交換という大変な計画を始めた発端がそこにあったわけですよ。しかし、そのことが当時の区議会議員の請求によっても出てこない。そして区議会のやりとりの中でも不存在であるという答弁をされているわけです。このことは、大変重大な問題であって、区の、これはこのスキーム全体を揺るがすような、隠ぺいといって言葉がきつければ、情報提供が不十分であったと言わざるをえません。

 また、先ほど、文書の分類ファイルの入れ方がちょっとまずかったんじゃないか、年限がどうだったんだろうかというお話がございました。これからは気を付けますとおっしゃるのはいいんですけれども、じゃあ、その責任は誰がどのようにおとりになるのか。つまり3年すぎて、廃棄されて、もう区民には供せられない。国のほうは5年保存で、今年度末まではあるということですが、区民には区の文書としては供しないということでございまして、そこのファイルにいれたという責任はどなたがどのようにおとりになるのかお聞きします。

<「責任は当時の課長にある」>

(松沢企画課長)まず、隠ぺいしていないということは断言させていただきたいと思います。先ほどの情報公開請求にもとづきまして、請求内容を精査したうえで、それは公開情報ではないという判断のもとで、それ以外のものはちゃんと公開させていただいたところでございます。

 責任というお話でございますが、実際、我々としてはその当時、フォルダ自体の間違いはあったというのはございましたが、国、都への予算要望につきましても、同じように3年保存という取り扱いをしていたところでございます。そういったなかでの管理というところで我々は考えておりました。実際の文書保存、実際の保存、廃棄ということになりますと、文書等管理規程に基づくと、課長権限で行うものでございますので、課長がいちおう権限を握っているというふうに考えております。

(松尾)そうしますと、当時の課長さんの責任ということで、どのように責任はおとりになるんですかね。

<「非違行為があったとは受け止めていない」>

(宇賀神副区長)何度も申し上げておりますけれども、今になって振り返ってみれば多少配慮がなかったということでは認めておりますけれども、当時は当時の規定にもとづいて処理をしたということで、別に責任問題とか、誰が非違行為をしたとかというふうには受け止めてございません。

<区議会議員が請求しても「不存在」>

(松尾)これは重大な問題だと思うんです。だって、一番最初の、一番大事な文書が区民の目にふれないという結果になっちゃったわけですよ。いま、もう廃棄したということですからね、区民は見られないわけですよね。それで、当時の区議会議員がこの文書を開示請求したところ、さきほどおっしゃった、開示の対象にあたらないということで、不存在というふうになったということでしたけれども、それじゃあね、例えば、そのとき、あんさんぶるに関するすべての文書といった感じでお出しになっていると思うんですけれども、そのとき、どういって請求すればよかったんですか? だって、知らないんですよ、その文書の存在を。今だから、何年何号とわかって請求できるけど、そもそも知らない文書を請求するのに、そうしか請求のしようがないじゃないですか。そしたら、今までいろいろな情報公開請求を私もやりましたけれども、やはり、こういう形でのアバウトな請求というのはやっても出てこないということになりませんか。

(松沢企画課長)アバウトという話がありましたが、まず、こちらといたしましては、ご本人様、請求者ご本人からの請求内容について確認させていただきました。今手元にないんですけれども、あんさんぶる荻窪と荻窪税務署の財産交換のやりとりに関わるもの、といった内容であったと思いますが、そういった内容につきまして情報公開担当と確認したうえで、その内容について該当するかどうか確認したうえでやっているものでございます。

<意図的に狭く解釈して開示しなかった>

(松尾)ということですね。大規模用地にかかることということなので、なぜ出てこなかったのか、私は全く理解できません。当時は、今はもう廃棄してしまったということですけれども、当時は存在していた文書ですから、これが出せなかったというのは、意図的にそこには当たらないという判断を、狭く解釈したとしか思えません。

<財産交換でなく土地を借りればよい>

 次にですけれども、賃貸したらどうか、定借で借りたらどうかということを、私も提案してまいりまして、それで、この議論も、先ほどから質疑の中で行われてきたと思います。それで、できるとかできないとか、いろいろ言っているんですけど、私もこの点を国のほうに電話で確認いたしまして、やはり、先ほどどなたかおっしゃっていましたけれども、区がとりさげるのであれば賃貸のスキームに移行することも、移行というか、新たにもう一度考え直すことができるというふうなお話をうかがっています。

<国は変更可能と言っている>

 正確にいうと、区がとりさげるなど大きな変更があった場合は国は検討をします、というふうに伺っておりまして、やはりこれは、スキームの変更は可能だと、区の方から言えばですね、変更は可能だというふうに認識しておりますが、その点いかがでしょうか。

(福原施設再編担当課長)できるできないという部分で考えればできないです。というのもですね、国とこのかんやりとりをしている中では、1月の末に、国から回答文書をいただきましたけれども、そこにつきましても、財産交換にむけて取り組んでいくんだということが妥当であると回答もいただいていますし、そのあと行われました第6回まちづくり会議の場でも国の担当者もいる中で、やっていこうという確認をしていますので、これは進めていくというのは、国も区も同じ考え方であるというふうに考えてございます。

(松尾)この話は、どちらがお得かというさっきからの試算の問題もありますので、慎重に検討しなければならないと思いますが、可能性としてはあるということを国からうかがっていますので。これは、いまこのスキームが進んでいる中ではできないですよ。もちろん。併存はできないですから。だけど、それを取り下げれば考えますって言っているわけですよ。むこうは。ですから、これは考えていただきたい。以上です。ありがとうございました。

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